ホテルのニュース20230512

■ホテルリバージュアケボノ(福井県福井市)に、桜をテーマにした客室とフロアが誕生した。
目玉は足羽川に面した3つの客室で、壁には戦国武将柴田勝家の妻お市の方をコンセプトに、桜を表した墨絵が飾られていて、春には窓から満開の桜並木を望むことができるという。長さ28mの廊下の天井には、一面に越前和紙で桜の花や枝を表現した。まるで木漏れ日を受けながら、桜のトンネルを潜る感覚になれる。来年3月に福井に新幹線が来る頃には桜のシーズンになるため、足羽川の桜並木や足羽山を借景として、ぜひ桜をアピールしていきたいという。

■ホテルエース盛岡(岩手県盛岡市)では、漫画の閲覧・客室への持ち出しができる宿泊者向けの「まんがライブラリィ」の運用を始めた。
同ホテルでは以前から宿泊者が館内で余暇時間を楽しむ方法について考えていたという。連泊中に外食や観光に出かけず客室でのんびりする時間を取ったり、天気が崩れてホテルの中で過ごさなければならなくなったりということもある。滞在時間をゆっくりリラックスして過ごしてもらうアイデアはないかと考え企画。宿泊者向けに漫画図書館のような設備を導入できないかと昨年から準備を進めてきた。今回は会議室として貸し出していたスペースを利用。ウィルスの蔓延で会議室の需要が減り、館内にはほかにも会議室や宴会場として貸し出している部屋があったため、宿泊客がゆっくり過ごすスペースとしての活用を決めたという。用意した漫画は全2,200冊。岩手に縁ある作家や作品を多く並べようと、岩手出身の池野恋さんの「ときめきトゥナイト」や三田紀房さんの「ドラゴン桜」、作品の中に軽米町をモデルにした風景が登場する「ハイキュー」、盛岡駅が描かれる「呪術廻戦」などを選んだ。このほか最新の話題作や定番の人気作も並ぶ。室内にはソファやテーブルが配置され、その場で漫画が読め、ソフトドリンクのみ持ち込みが可能。専用の籠を使って客室へ持ち出すこともでき、持ち出したものはフロントに返却する。運用初日から多くの宿泊者が利用し、複数冊を持ち出してじっくり楽しんでいる様子も見られるという。今後は岩手関連の作品をさらに充実する考えもあるほか、利用者からのリクエストを受けて作品の入れ替えを行っていく予定。

■HOTEL GROOVE SHINJUKU, A PARKROYAL Hotel(都内新宿区)に、エヴァンゲリオンのコラボルームが登場した。
同ホテルは、「東急歌舞伎町タワー」18~38階に入るライフスタイルホテル。東急歌舞伎町タワーは、映画館や劇場、ライブホールなどのエンタメ施設とホテルが入る、高さ約225mの超高層複合施設。今回は「エヴァンゲリオン」をテーマに、タワー内各施設で装飾や企画を順次展開していく。6~8階に入る劇場「THEATER MILANO-Za」では「舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド」が公演される。同ホテルでは、コラボルーム宿泊プランを販売。5名のパイロットをイメージした客室を3タイプの広さで用意し、宿泊特典として、イラストレーター・白根ゆたんぽ氏による限定グッズやコラボメニュー、スペシャルムービーを提供。また上記公演のS席チケットを同時予約できるオプションも付けられるという。

■ホテルインターゲート大阪梅田(大阪市北区)では、大阪芸術大とコラボし、宿泊客に大阪の魅力や"らしさ"を動画やワークショップなどで発信する産学連携プロジェクト「なにわ文化の扉を開けて」を行っている。
同ホテルは大阪の歴史や文化の発信だけでなく、これまでとは違った視点から大阪の魅力を伝える取り組みを推進。同大のデザイン学科の学生が動画制作、ワークショップ、エコバッグ、ボードゲームの四つのチームに分かれ、作品の制作に取り組んだ。ワークショップ「伝統工芸 張り子絵付け体験」では、学生が講師となって絵付け方法を指導し、世界にひとつだけのオリジナル張り子が制作できる。ワークショップ参加者には学生がデザインしたホテルの魅力をさりげなく入れ込んだエコバッグをプレゼント。さらに大阪の「食」に焦点を当て、設定、あらすじ、遊び方の全てを学生が考案して制作したボードゲーム「大阪うまいもんすごろく」が同ホテル公式ホームページから無料でダウンロードできる。また、同大落語研究寄席の会の協力のもと、「食」「過ごし方」「魅力」の三つのコンテンツに分けて動画を制作中だという。

■リーガロイヤルホテル広島(広島市中区)では、同ホテル最寄りのひろしま美術館で開催中のピカソ90年の画業をたどる回顧展「ピカソ 青の時代を超えて」に合わせ、オリジナルカクテルを販売している。
カクテルはノンアルコールを含む2種類を用意し、ホテル最上階(33階)の「スカイダイニング リーガトップ」で、ランチタイムから提供する。ラインアップは、ピカソが愛飲していたとして知られるハーブリキュール(スーズ)を使い、ほろ苦くさっぱりとした味わいに仕上げたカクテル(1,200円)とピカソの人生や多様な芸術スタイルをグラデーションと個性的な味わいで表現したというノンアルコールカクテル(900円)。期間中、鑑賞券または半券を提示すると館内のレストラン6店で飲食代が10%割引になるサービスも行うという。販売時間は11時30分~22時30分。

■Minn 二条城(京都市中京区)が開業した。
SQUEEZEが運営を行う「Minn」ブランドとしては京都府には初進出、全国では19棟目となる。同ホテルは、歴史的な京町家を保存・再生した「町家棟」と、伝統を表現しつつ増築した「庭園棟」の2棟によって構成されている。外観や町家棟の宿泊者専用ラウンジは存分に歴史を感じられるような設えとしつつ、スマートフォン一つで手軽に入退館ができるシステムや、多言語対応が可能な海外のオペレーターとの通話システムの導入により、国内外のゲストにとっての「煩わしさ」や「不安」を取り除き、快適な体験を提供する。「古風さ」と「新しさ」が融合した特徴ある施設となっており、国内からの宿泊者だけでなく、水際対策の緩和を機に今後増加が見込まれるインバウンドの人々にとっても、居心地がよく思い出に残るホテルを目指す。場所は、京都有数の観光スポットで紅葉の名所でもある二条城へのアクセスが良く、閑静な通りに位置。京都の歴史・伝統文化をベースに残しつつモダンな雰囲気も加わった非日常空間で、21室のみのプライベート感のあるゆったりとした空間を提供する。町家棟の1階には宿泊者専用ラウンジを設けており、京町家ならではのエッセンスを保ちつつ洗練されたデザインを施した、贅沢なくつろぎと賑わいのスペースとして活用可能。ゲストが地域の店舗で購入した飲み物や食材を持ち寄り、調理や飲食をしながら交流を楽しめるシェアキッチンの提供も予定している。