ベッドのサイズは日本とアメリカでどう違う? ホテルのマットレスのサイズをくらべてみたら・・・
皆さん、海外のホテルに泊まって、ベッドの大きさが日本と違う? と感じたことはありませんか?
時折、当サイト「一流ホテルのベッド」に、お客様より、「海外で入手したマットレスのサイズが日本と異なるので合うシーツが無くて困っています・・」等の問合せが入ることもあります。その場合、当サイトで特注でシーツをお作りしているのですが、日本と海外とで、ベッド・マットレスのサイズは違うのでしょうか・・・。
結論から言うと、かなり異なっています。
日本とアメリカのベッドのサイズ比較
代表的な比較相手国として、アメリカと日本を比較してみたいと思います。
アメリカの一般的なベッドのサイズは、下記の様になっています。
(アメリカでは、サイズ表記は基本的にインチ表示ですので、わかりやすい様にセンチ換算しています。)
・Twin (シングル) ~ 39インチ × 75インチ 「96cm × 190cm」
・Full (ダブル) ~ 54インチ × 75インチ「135cm × 190cm」
・Queen (クイーン) ~ 60インチ × 80インチ「152 cm × 203 cm」
・King (キング) ~ 76インチ × 80インチ「193 cm × 203 cm」
・California King (カリフォルニアキング) ~ 72インチ × 84インチ「183 cm × 213 cm」
一方、日本はどうでしょうか。
メーカーによって多少の差はありますので、あくまで当サイト「一流ホテルのベッド」のマットレスサイズを基本としています。
先ほどの、アメリカの x 5種類のサイズに最も近いサイズを並べてみると・・・
・PSシングル ~ 97cm × 196cm
・ダブルサイズ ~ 140cm × 196cm
・ワイドダブル ~ 150cm × 196cm
・k-1サイズ ~ 194cm x 196cm
・キングサイズ ~ 180cm × 196cm
あれ、少し気付く点がいくつかありませんか?
日本のホテル等で、最も一般的なベッドのサイズは「セミダブルサイズ(120cm幅)」です。でも、アメリカではこの「セミダブルサイズ」がありませんね。
また、長さも、アメリカでは、横幅が狭めのベッドでは、長さが190cmで、大きなベッドでは。長さが203cmであったりします。日本では、どんな横幅のサイズのベッドでも、長さは同じです。
細分化した日本のベッドサイズ
また、日本のホテルのベッドでは、上記の x 5つのサイズの他に、さらにサイズが細かく分かれていて、先ほどの x 5つのサイズ以外に、
・USシングル ~ 82cm × 196cm
・900シングル ~ 90cm x 196cm
・Sシングル ~ 102cm x 196cm
・Mサイズ ~ 110cm x 196cm
・セミダブル ~ 122cm × 196cm
・ミッドダブル ~ 130cm x 196cm
・クイーン ~ 163cm × 196cm
・k-2サイズ ~ 204cm x 196cm
と、合計すると、標準サイズで x 13種類もあります。
(※一般の家具店・ホームセンターでは、ここまで細かくは分かれていません。あくまで当サイト「一流ホテルのベッド」の標準サイズです。)
アメリカと比べて比較的に面積の狭い客室の多い日本のホテルでは、色々なケースに応じて細かくベッドのサイズも調整できる様になっているのです。
日本の住宅事情と比べて、比較的に部屋の広いアメリカの寝室では、たとえばハリウッド映画などで、小さな子供が一人でキングサイズの様な大きなベッドに寝ている場面というのを目にしたことありませんか?
機能的な日本のベッドのサイズ
また、日本では、たとえば、「USシングルサイズ」のベッドを x 2台ジョイントすると「クイーンサイズ」になったり、900シングルサイズを x 2台ジョイントすると「キングサイズ」になったりと・・・とても機能的なラインナップや仕様になっているところは、日本のベッドならではかもしれませんね。
もし、アメリカでベッドを購入される際は、慣れていないと、ベッドのサイズに少し戸惑われるかもしれませんのでご注意下さい。
「アメリカのベッドだからきっと長さも十分に長いだろう・・・」と思ってよく確認せずに購入してしまうと、思いのほか短くて驚くこともあるかもしれません。
当サイト「一流ホテルのベッド」では、アメリカの「サータ(SERTA)」という高級ブランドのベッドの中で、高級ホテル市場向けのラインナップを特別に個人のお客様にも一台から販売していますが、日本のホテルに納めるベッドのサイズと、アメリカのホテルに納めるサイズでは、同じ「サータ(SERTA)」でも異なっているのです。アメリカのホテルでは、基本的に前述のアメリカの一般的なベッドのサイズに準拠していて、日本のホテルては、日本の一般的なベッドのサイズを基本としています。
やはり、ベッドのサイズをアメリカのサイズにすると、周辺寝具のシーツやベッドパッド・ベッドカバーなど、すべてがアメリカサイズにしなければならなくなりますからご注意下さい・・・。
(当サイト「一流ホテルのベッド」では、どんなサイズの周辺寝具でもお作り出来ます。)
なお、一般的なベッドのサイズは、アメリカ・日本、それぞれ前述の通りですが、実際のホテル事例では、コイルを一列増やしてロングサイズにしたりというケースも日米ともにありますので、前述のサイズが全てというわけではありません。
その他の国のベッドのサイズ
ご参考までに、アメリカ以外に、イギリスと中国のベッドの一般的なサイズは下記の通りです。
◇イギリス
・single ~90cm x 190cm
・double ~ 135cm x 190cm
・king ~ 150cm x 200cm
・superking ~ 180cm x 200cm
◇中国
・シングルサイズ(单人床) ~ 90cm × 190cm
・スモールダブル(双人床) ~ 120cm × 190cm
・ダブルサイズ(标准双人床) ~ 150cm × 190cm
・クイーンサイズ(大床) ~ 180cm × 200cm
・キングサイズ(超大床) ~ 200cm × 200cm
実は、ベッドのサイズには、国際的に統一された規格というのは存在しません。各国や地域によって様々なベッドのサイズがあり、それぞれの国や地域で一般的なサイズや規格が存在します。
ただし、一部の世界的なホテルチェーンなどでは、どの国においても特定のサイズを採用している場合もあります。
ベッドの高さは?
最後に、ベッドの「高さ」についても少しみてみたいと思います。
ホテルに泊まった際、ベッドを使う用途としては、単に睡眠をとるためだけではありませんよね。実際には、腰をかけたり、座ってTVを観たり仕事をしたり、荷物を整理したり・・・。
稀に、スイートルームなどの大きな客室では、ベッドルームはベッドルーム、リビングルームはリビングルームと分かれている場合もありますが、ほとんどの場合は、ホテルの客室は、寝室兼リビングといった感じです。チェックインして多くの人がまず最初にすることは、窓のところまで行って外の景色を確認するか、もしくは、ベッドの上に腰掛けてくつろぐのではないでしょうか。
体格の違いによる差
アメリカ人と日本人が腰掛けやすい高さは、文化的な違いや身体的な特徴などによって異なるため、一概に言えるものではありませんが、ただ、体格的な差として、アメリカ人は平均的に身長が高く、脚が長い傾向があるため、
腰掛けるときには椅子やソファなどの座面の高さが比較的高くても楽に腰を下ろせます。一方、日本人は身長が比較的低く、脚が短い傾向があるため、座面の高さが低めの椅子や座布団などが腰掛けやすいとされています。
文化的な違いによる差
ただ、これは、身長や体格の差だけでなく、日本の「和」の伝統的な生活様式が、畳や布団の生活であることから、全体的に日本の居住空間は、アメリカや西洋の生活空間よりも高さが低いということがあります。
また、高齢化が進んでいる先進国では、お年寄りでも腰掛けやすい高さ、ベッドの上に上がり易い高さが求められる場合も多い為、実際には、アメリカのホテルのベッドの高さと日本のホテルのベッドの高さには、さほど大きな差はなくなっています。
客室グレードによる差
あるとすれば、個々のホテルやルームグレード、ベッドのラインナップ等によって、高さが異なる設計が行われている場合がありますので、国による差はさほどなくなっているのが実情です。高級ホテルのマットレスの厚み(高さ)は、日本もアメリカも、昔と比較すると、かなり厚くなってきていて、マットレスの中の詰め物が充実し、コイルも少し高さのあるコイルが使われたり、という傾向にありますので、客室のグレードが高いほどベッドの高さも高めというケースが日米とも多くなっています。
ちなみに、アメリカのホテルでは、ベッドの下にボトム(ファウンデーション)があり、土台にスチールの枠組みが使われているというケースがありますので、その場合、必然的に少しベッドが高めになっているという事例があります。
まとめ
いかがでしたか?
ベッドのサイズは、もともとは、文化や習慣によって異なるということがわかりますね。でも最近では、外国人観光客が、日本の和モダンで就寝位置が低めに設定されている客室に何の違和感もなく宿泊している様に、就寝空間も、国際化・多様化が進んでおり、ベッドのサイズ感に対する感じ方・考え方・嗜好も、国による違いというよりも、個人差の方が大きいともいえるでしょう。
皆さんも、海外旅行・海外出張の際は、ベッドのサイズにも注目してみると面白いかもしれません。
最後までご覧いただき有難うございました。
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