ダブルクッション構造は、どんな役に立つ?高級ホテルのベッドの仕様
ダブルクッションという言葉を聞いたことはありませんか?
「ダブルクッション」は、ベッドの業界でよく耳にする言葉です。
ダブルクッションとは?
簡単に言うと、上のマットレスと、下の土台の部分、この両方にコイルが組み込まれていて、上と下、ダブルでクッション性がある構造のベッドのことです。
では、それによって、どんな効果があるのでしょうか・・?? 何のためのクッション性なのでしょうか・・・??
クッション性を高めるため
そもそも、ダブルクッションの持つ、ふたつのクッション性は、何を支えるものでしょうか?
まず、上のマットレスの方は、当然ながら、その上に寝る人の身体を支えるクッション性ですね。
ちなみに、最近、高級ホテルでも主流のポケットコイルは、人の身体を、自然な寝姿勢のまま支えてくれます。
そして、下の土台(ボトム)のクッション性は、人の身体ではなく、上のマットレスを支えるクッション性なのです。
時折、マットレスとボトム、上・下が同じ素材のスプリングコイルが使われているダブルクッションのベッドを見かけることがありますが、マットレスとボトムでは、その役割が異なりますので、上のマットレスと下のボトムでは、そのクッション性やコイル構造や仕様も同じでないことが一般的です。
上のマットレスのコイル構造がポケットコイル構造の場合でも・・・
下のボトムのコイルはポケットコイルではなく、人の身体とマットレスの両方の重量を支え得るだけの強靭なコイルで構成されています。
耐久性を高めるため
それにより、より深い寝心地だけでなく、業務用・プロ仕様のベッドとしての耐久性を高めているのです。
ホテルでは、老若男女、不特定多数の宿泊客が常にベッドを利用されます。中には、当然ながら、小さなお子様もいれば、体重が100kg以上ある身体のお客様、普段は就寝環境の異なる外国人のお客様・・もおられますよね。
ホテルのベッドは、色々なお客様が色々な使い方でベッドに寝られても、長年耐えられるだけの耐久性を有している必要があるのです。
業務用ベッドの耐用年数は、客室稼働率によっても異なりますが、定期的にマットレスをローテーションしながら、大体10年程度は使われています。中には、それ以上、使われているケースも多々あります。耐久性は、業務用ベッドとしては大変重要な要素のひとつです。
通気性を高めるため
そして、さらに業務用として重要な要素としては、通気性もあります。
基本的に窓の開かない高級ホテルの客室では、ベッド内の通気性は大切です。
その点、高級ホテルのベッドでは、上のマットレスが人の身体から受ける体圧は、マットレスの周囲のエアレットという通気孔から周囲に抜け、マットレスの下からも抜けます。そして、ボトムがマットレスから受ける圧力は、ボトムの周囲四方、及び、底部から抜ける構造になっています。
高級ホテルのベッドは、とても通気性が高く、ベッド内を常に爽やかに保つ設計となっています。
音の問題も解決
一点、留意しておきたい要素もあります。
業務用のプロ仕様のベッドとして、高級ホテルで使われるベッドの場合、「無音」は大切な要素の一つです。時々、たとえば、安価なだけの、近隣諸国の工場で作られたベッドなどで、ベッドの上で人が動くと、ギシギシと音がする様なベッドを目にすることがあります。
静寂な寝室で、ベッドの「音」は安眠を妨げる要素となります。高級ホテルの客室で採用されているベッドは、「音」の点も十分に配慮された設計となっているのです。
都市型ホテルだけでなく、高級旅館の和洋室では畳の上にベッドを置くこともあります。そしてリゾートホテルやカップル向けのホテル等々・・・、業界には色々なスタイルの宿泊施設があります。色々なお部屋でホテルベッドは色々な使い方を想定して設計されているのです。
皆さんも、特に、ベッドを選ぶ際、お値段だけ見て品質を考慮されずに購入されると後悔する場合がありますので、十分にご注意下さいね。
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